ワキ汗治療（ボトックス注射など）
ワキ汗について
そのワキ汗、実は病気かも
ワキ汗の、こんなお悩みはありませんか？
- 常にワキ汗が気になり、周囲の目に敏感になってしまう。
- ワキ汗が気になって、グレーや淡色などの染みの目立つ色の服が着れない。
- 汗による黄ばみが気になって白い服が着れない。
- 制汗剤がないと不安で、いつも携行している。
- ワキ汗パットをよく購入する。
- 汗が気になってワキがゆったりしたデザインを選んでしまうので、ファッションを楽しめない。
- インナーだけでなくジャケットなどのアウターまで汗が染みてしまう。
- レンタルした着物、浴衣などの袖が汚れてしまい、黄ばみになってしまう。
これらは全て、実は「腋窩多汗症」という病気が原因かもしれません。
腋窩多汗症（えきかたかんしょう）とは
文字通りワキの下（腋窩）から汗が多く出る病気（多汗症）です。
ワキの下は、さまざまな要因（緊張・ストレス・気象・行動習慣・スポーツなどの嗜好）によって、汗をたくさんかきやすい部位です。 腋窩多汗症は、日本人では有病率5.8%で、実に20人に1人以上がワキ汗で悩んでいて、さらに日常生活に支障をきたしている方は方は220万人もいるといわれています。
多汗症には、「全身性多汗症」と「局所多汗症」があり、さらに他の病気に伴って起こる「続発性」と、原因のわからない「原発性」に分類されます。
当院では、腋窩の「原発性局所多汗症」の治療を保険診療にて行なっております。
原発性腋窩多汗症は、汗の量が多くなる原因となる病気や障害がないにもかかわらず、両方のワキから日常生活に支障をきたす程の過剰な発汗を認める疾患です。
現在その原因は特定されておらず、緊張や自律神経の乱れといった精神的面、気象条件や環境条件、運動などの行動に関係なく、多量の汗が分泌されるのが特徴です。
ワキ汗の量の感じ方には個人差があるので、ご自身での症状の判断は難しいのですが、大まかにいうと、明白な原因となる疾患もないのに、ワキの汗が多く感じられ、そのことで日常生活に支障をきたすことがある方は原発性腋窩多汗症と言うことができます。
同じ量の汗であっても、ご自身の生活様式や考え方、置かれている環境の違いなどで「支障をきたしている」かどうかの判断は人それぞれですが、ご自身がどう感じているか、どのように困っているかが最も重要な判断要素です。 （診断基準についてはこちら）
多汗症でお悩みの方はお一人で悩まず、ぜひ一度お気軽に当院にご相談ください。
さらに詳しくは「ワキ汗治療ナビ」（ワキ汗の情報・ポータルサイト）もご覧ください。
診断基準について
明らかな原因のない局所的で過剰な発汗が6ヶ月以上続き、 以下の6項目のうち2項目以上あてはまる場合に「原発性局所多汗症」と診断します。
- 最初に症状が出たのが25歳以下
- 左右対称性に発汗を認める
- 睡眠中は発汗が止まっている
- 週1回以上の多汗のエピソード
- 家族歴がみられる
- ワキ汗で日常生活に支障をきたしている
当院では上記基準を基に、医師による問診にて診断及び重症度の判定を行い、総合的に判断して保険適応の有無を確認します。
その際、特に重要になるのが「ワキ汗が多いことで日常生活に支障をきたすことがある」という点です。
腋窩多汗症の治療
ワキ汗を改善するためには現在様々な治療法がありますが、それぞれに一長一短がございます。
主なワキ汗の治療法とその比較
| ボトックス注射 | 塗り薬 （ラピフォートワイプ） |
ミラドライ （マイクロ波治療器） |
外科手術 | |
| 効 果 | 多汗症 | 多汗症 | 多汗症+ わきが治療 |
多汗症+ わきが治療 |
| 持続期間 | 4～9ヶ月 | 毎日継続的な 塗布が必要 |
半永久 | 半永久 |
| 治療時間 （両側）) |
40分程度 （麻酔クリーム塗布の20~30分含む） |
ワイプ（塗布）する 数秒のみ |
60分程度 | 90分程度 （入院が必要な場合もあり） |
| ダウンタイム／副作用 | まれに一時的な 赤みや痛み |
まれに皮膚炎、湿疹、羞明 | 赤みや腫れが1週間程度残る | 固定に1週間程度、安静が2～3週間程度必要で、40mm程度の傷跡が残る |
| 保険適用 | あり | あり | なし（自由診療） | あり |
| 費 用 （両側） |
23,000円程度／回 （保険診療・3割負担の場合） ※再診料、手技料、薬剤料（BOTOX 100単位）を含む |
初診料＋処方箋料：約1,100円 28日分の薬剤料：約2,200円程度 （保険診療・3割負担の場合） |
クリニックごとの自由設定（一般的に20~30万円程度） | 約50,000円 |
当院では、「ボトックス注射（眼 科）」と、「お薬の処方」を行なっています。
いずれも保健診療（ボトックス注射は重症の方のみ）になります。
ワキ汗は注射や塗り薬で治療できる時代です。ワキ汗でお悩みの方は、一度当院にご相談ください。
ボトックス注射による治療
ボトックス注射について
重度の原発性腋窩多汗症については保険診療での治療が可能です。
「発汗をほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある」または「発汗を我慢できず、日常生活に常に支障がある」重症の方が保険適応となります。
ワキの下の汗をかく部分（片側で10～15ヶ所程度）に、ボツリヌストキシン製剤を注射します。神経伝達物質であるアセチルコリンの放出を阻害し、神経から汗腺への情報伝達を遮断することで発汗量を減少させることが出来ます。
※ボトックス注射につきましては、当院では15歳未満の方には行なっておりません。ご了承ください。
当院ではボトックス注射によるワキ汗治療は眼科で行なっております。
ボトックス注射の効果・特長
効果がとても早く、さらに持続性が高いのが特長です。
所要時間は両側で約40分（麻酔クリーム塗布の20~30分含む）。注射後、早い方で2〜3日、通常1～3週間ほどで効果があらわれ、4～6ヶ月効果が持続します。
夏場の効果を期待して、夏までに治療を行うのがおすすめです。
通院回数について
保険診療の場合、2回の通院が必要になります。
ボトックス注射によるワキ汗治療には、2回の通院が必要です。
- ：初回は、医師による問診にて診断及び重症度の判定を行い、保険適応の有無を確認します。
- ：2回目に施術となります。
多汗症をしっかり抑制して発汗抑制効果を維持していくためには、4か月以上の間隔で定期的に注射するとより効果的です。
ボトックス注射による治療のメリットは？
治療はとてもシンプルで、ワキの下に少量のボツリヌストキシン製剤を、
とても細い針（※１）で注射するだけです。
麻酔クリームと細い針で痛みを軽減します。
多くの方が経験のある注射による治療ですので、手術のような精神的な不安はございません。また、麻酔クリームを塗布し、さらに痛みの少ない注射針を使用しています。
施術時間が短時間
注射による治療なので短時間で終わります。麻酔クリームも含めて40分程度と短時間で、お時間を取らせません。
治療後すぐに通常の生活へ
注射による治療だけなのでダウンタイムもなく、すぐに通常の生活に戻っていただけます。
厚生労働省から承認された保険適用の治療です。
診断基準に合致する方は、保険診療にて治療をお受けいただけます。なお製剤は、ボツリヌス菌の精製から製造・保管・輸送まで、すべてのプロセスにおいて徹底した温度管理のもと管理されます。
また、販売後も追跡調査を行うなど、常に有効性と安全性を確認していますので安心です。
※１）注射器・注射針について：当サイトに掲載のイメージ画像の注射器はあくまでもイメージです。実際に使用するものとは異なりますのでご注意ください。当院では患者さんの痛みをできるだけ軽減できるよう、32Gの細い針を使用しています。
photo：治療イメージ（実際の注射器とは異なります。）
薬剤の処方による治療
当院では、お薬の処方による治療も行なっております。
当院皮膚科で処方しているお薬はいずれも、初回にご来院いただいたその日の問診よる診断で同日に処方が可能ですので、当日からすぐにご利用いただけます。（※皮膚科診療日以外でも処方可能です。）
お薬の一例
ラピフォートワイプ：保険適用となるパウチタイプの「原発性腋窩多汗症治療剤」
エクロックゲル：日本初の保険適用となる「原発性腋窩多汗症用外用剤」
さらに詳しくは「ワキ汗治療ナビ」（ワキ汗の情報・ポータルサイト）もご覧ください。